2019.11.19
晩秋のブルーとウィステリア
こんばんは。jardin nostalgiqueの青江です。
いつの間にかもう12月。
毎年思いますが、夏休み後、年末までの時間はあっという間です。
先日は市場に向かう際の最低気温が3度という予報の日があり、
一番あったかいダウンを着たら、
また1つ季節が進んで、いよいよ冬到来!なのだなーと。
お店でもクリスマスソングも解禁して、
リースレッスンも盛り上がっています!
そんな冬の訪れの直前、秋の終わりギリギリに開催したレッスンが、
「ブーケ 晩秋のブルーとウィステリア」です。
今回のコラムはそこから。
レッスンのテーマを考える時には、
みんなにわくわくしてもらえるテーマを、と一生懸命なのですが、
自分がわくわくするテーマにしたい!との思いも同じくらいあります。
一通りテーマが決まって、そのままご案内しても良いかなと思っても、
常にもっと楽しいテーマがないかなーと考えていて、
告知の5分前に閃いたテーマに急いで書き換えて、
告知時間ギリギリに変更したり。。。
そんなテーマの中で、とっても自分がわくわくしていたテーマが、
この、晩秋のブルーとウィステリアなのでした。
ウィステリアという色彩も言葉の響きも大好きで、
何度かレッスンのテーマ候補になったのですが、
そのいずれもなんだかピンとこなくてお蔵入りしていました。
春や夏に爽やかで明るく表現しても、
冬に冷たく暗く表現してみても、
なんだかイメージ通りというか、自分にとっての面白みがなく。
ところが今回面白い!と思えたのが、
春でも夏でも冬でもなく、
ど秋でもなく、晩秋としたことで、
ウィステリアに秋の紅葉と、冬のブルーをまとわせて、
頭の中に素敵な色の化学反応を感じたからです。
絶対素敵になる、素敵にしたいと、
仕入れでも相当な気合が入っていました。
イメージ通りの花があった時、無かった時がありましたが、
イメージ通りの花が無かった時ほどそのテーマについての表現を市場で考えまくって、
新しい表現ができた時の、出口を見つけた感覚といったら、
それはそれで素敵な時間です。
束ねる際も、花の個々を引き立てるというよりは、
ブルー~ウィステリア~橙
が隣り合ったり重なり合ったりして生まれる
不思議な調和を意識して、凹凸をふんだんにしつつ、
色と色が離れすぎないように束ねてみました。
参加した皆様も、自分の提案をとても深く理解してくれて、
みなさん真剣にそれぞれの表現を突き詰めてくれて、
自分はアドバイスしつつも、うっとりしていた感じです(笑)。
今回、このテーマの開催中に、
たまたま上野の森美術館で開催中のゴッホ展へ行ってきたのですが、
ゴッホも、ある時期には反対色の表現のとりこになったとのことでした。
実際、オレンジとブルーで表現された絵画もあり、
興味深く見入ってきました。
絵画を見ていて思うのは、その色彩表現はもちろん、
筆のタッチや勢い、配置や余白など、
花で置き換えたら面白いことがいっぱいだということ。
こうして自分の表現をさせてもらう場所があることは
とっても幸せです。
そして、それをみんなで楽しむレッスンの時間は、参加してくれる皆様への感謝とともに、自分にとってとてもうれしい時間だなと改めて思います。
今年のレッスンのテーマもあと数種類ですが、
12月はいつも以上にたくさんの枠を設けているので、
自分もスタミナ満点で臨まなくては!と無駄にお菓子を食べたりしてしまいますが、
最後まで無事にすべてのレッスンを楽しく終えられるように頑張りたいと思います。
※ゴッホ展は自分にとってとても素敵な時間になりました。
各絵画の説明が、弟テオへのお手紙という形でつづられており、
音声ガイドもテオの立場から語られているもので、
ゴッホの一生におけるその時々の気持ちが、深くわかるものでした。
それゆえに、最後の絵画にたどり着いた時に、
少しうるっとしてしまったりして。
興味のある方はぜひ!おすすめですー!