2023.07.14
雨のしっとりブルーと夏の輝きレッド
こんにちは!jardin nostalgiqueの青江です。
いよいよ毎日アツアツな夏到来!
いつもお花ありきなエアコンの中で過ごしている自分はめっぽう暑さに弱く、苦手な苦手な季節です。
とはいえ、市場でヒマワリやエキナセアなどの夏のお花を見ると、
今しか出会えない風情もあって「やっぱり四季があるのって素敵!」なんて大袈裟に思ってみたり。
雨が続いて鈍い光の中で色が重たく見えた梅雨を経て、
強い日差しの中でいっそう鮮やかに見える色彩。
そのどちらも趣深く、また、劇的なその変化には心ときめくものがあります。
そんな季節の移り変わりを楽しむように、
レッスンでは、梅雨にちなんだブーケ、夏のブーケと、
季節をタイトルにしたテーマのレッスンを続けて2つ開催しました。
今回はそんな2つのブーケをご紹介します。
まず、梅雨真っ盛りの6月に開催したのが、
「雨の日に寄りそうブーケ 癒しのフォカマイユ」というテーマ。
雨の日、人は本能的に副交感神経が優位になることで身体や心が休息に向かうそうです。
確かに、「今日は一日家でだらだらするぞー!!」という日の雨は、
薄い光や雨音などが、だらだらする気持ち・・・いや、リラックスする気持ちを後押ししてくれて、休むことを許してくれているような気がします。
そんな日の気分に寄り添ってくれるのは、情熱的だったり気持ちが上がる華やかな暖色ではなく、静かな寒色。
特に、ブルーには色彩的に気分を落ち着ける効果があるそうで、今回は雨の日に寄りそうというなんともあいまいな表現に、ブルーの色彩効果を借りてみました。
色合わせはほぼ同じ色、同じトーンでまとめるカマイユ配色に、少し色、トーンともに幅を持たせたフォカマイユ配色でご提案しました。
ブルー~パープルまで色を広げて、トーンとしても濃いパープルがブルーのカマイユの中のフォ(フランス語で偽とか、嘘とかの意味)になって、フォカマイユになっています。
自己流のフォカマイユの説明でした。
カマイユ/フォカマイユという言葉、絵画鑑賞の際に覚えて響きが気に入っていたので、いつかレッスンのテーマで使いたいなーと思っていたのですが、
同じ物事でも響きの良い言葉で伝えたらなんだか素敵に心に残る気がしていて、そんな言葉に出会う度、とりあえずメモっておきます。
今回は昨年のメモが役立ちました。
ブルーとともに、梅雨の色の見え方で特徴的なのは、雨に濡れた艶やかな濃いグリーン。つるりと平たい葉っぱの上には、雨のしずくが見えるような気がします。
たまたま市場で見つけた濃いブルーのヤマアジサイが美しく、嬉しくなって飛び出しています。
そんな雨の日にちなんだブーケを2週間にわたり開催していたら、
あっという間に7月!
梅雨よさようなら!とばかりに開催したのが、
「色とりどりに 夏色シャンペトルブーケ」というテーマのレッスン。
大好きなシャンペトルブーケなのに、実はあまり夏に開催していなかったのですが、
夏も草花は元気いっぱいではないか!と思い立ち、
夏の強い光の中でより一層鮮やかに見える色彩を意識して、草花をたっぷりまとめてみることにしました。
鮮やかで明るいトーンの暖色を中心として、
何が何本とかは関係なく、その辺に咲いているお花をただ集めたように。
市場は草原、仕入れはきままな花摘み。
背丈をも超える夏の元気な草花の風景を思い出して、とにかく縦に伸びる草花の力強さを感じるようなブーケに束ねてみました。
お花の重なりを作れば作るほど、そこにはただの空間ではなく、花の揺らぎや風を感じることができます。
ブーケらしく華やかでありながら自然の風景を感じる軽さ。
シャンペトルブーケで大切にしている要素はいつも同じです。
こうして、梅雨~夏と、四季よりも短いスパンの季節の変化をブーケにした6~7月。
そう思うと、四季って素敵!という以上に細かな変化のある日本の気候の移り変わりに風情を感じるのでした。
・・・ただ、ブーケのテーマとは裏腹に、
雨の日に寄りそいたいブーケの日に快晴。寄り添えない。
夏色になりたいブーケの日に大雨。夏色になれない。
という日もあったことに、
今年のお天気の気まぐれさを感じる日々でもありました。
お天気のきまぐれを心のフィルターで補正して、
なんやかんや、レッスンとしてはいつも楽しく終えられたこと、
参加してくださった皆様に感謝いたします!
これからはますます暑さが増しそうですね。
皆様、どうぞお身体にお気をつけてお過ごしくださいね!