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2023.10.20

色味とボヘ味のブーケ マルチカラー・ボヘミアン

こんにちは!jardin nostalgiqueの青江です。

早くも10月も後半、
日中は暖かな日もありますが、朝晩はぐんと冷える日が多くなりましたね。
ここ2週間ほどは、朝の市場に行く際も1枚余分に着込んで、
自販機で買う飲み物も、冷たーいのか暖かーいのか、ちょっと迷うようになってきました。

飛ぶように過ぎていく時間の中ですが、
10月17日、jardin nostalgiquehは11周年を迎えました。

昨年の10周年は展示会を開催したり、インスタライブをしたりしましたが、
今年の11周年はそっと過ぎ去ろうとしています。
そんな中でも、記念日を思い出してお祝いしてくださった皆様のおかげで、
自分たちはしっかりその実感を感じて当日を過ごすことができました。

12年目も特に大きな目標は無く、目指すは現状維持ということになりそう。

ただ、再確認したのは
jardin nostalgiqueはお店としていつでも皆様をお迎えして、
花で、お菓子で、
わくわくしたり、少しでも元気になったり、
相手のことを思いながら贈り物を迷ったり、
思わず話が盛り上がってみたり、
お店の中での時間を楽しんでいただけるような場所でありたいなという
お店をオープンした時に思っていたことでした。
初心を忘れず、また12年目も元気に営業していきたいなと思います!


レッスンでは、11周年を記念した大きなブーケを
「マルチカラー・ボヘミアン」というテーマでご提案しました。

秋・冬は乾いた印象やアースカラーが似合う季節。
いつもこの時期になると、ご提案したくなるブーケ・ボヘミアン。

今回はその地方の民族衣装やラグなどのインテリアの色味をイメージした
カラフルな色彩で花を選んで、
そこにボヘミアン感(レッスンの最中はボヘ味と表現していました)を増すための
枯れ感のある穂や枝をプラスして、
色味とボヘ味のあるブーケということでまとまりました。


ボヘミアン感を出すための花材の選び方として自分が大切にしているのは、
・背後に感じるアースカラー
・乾き感(枯れた要素やそもそも乾いた印象のネイティブフラワーなど)
・柄や不思議な形
などです。
今回もその部分は同じなのですが、
色合わせとしてはマルチカラーというテーマのもと様々な色を集めました。

と言いつつ、実は色選びの核になったのは、
極反対色にあるオレンジとブルー。

束ねるといろんな色でカラフルに見えるブーケも、
実は大別するとこの2つに括られて、
その中で微かに赤味があるものがあったり、
濃淡があったりするという、
実はなんとなく説明がつく色構成なのでした。

そんな中で、
オレンジの中にもブルーを帯びたものや赤みのあるものがあったり、
ブルーの中にも赤味のあるものやクリアなブルーのものがあるよーという、
1輪ずつの中の色の見つけ方をまずご案内。
その時はお花を全部並べると、少しの違いに気づくことができます。

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そしてそれらを束ねるにあたっては、
それらを隣同士に配置したり重ねて配置する関係の中で
色のコントラストの強い花同士でも
トーンが揃っていたら調和したり、
微かに感じる色のつながりが調和を作ったりすることもあるよーというような
調和を持たせる方法や、
調和に飽きてきた時には、あえて調和を壊すコントラストが面白さになるよーというような、
今回の反対色という色合わせだからできる表現も説明させていただきました。

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なのですが、いろいろお話した末、
最終的にはそうした理屈抜きに、
「見た時の気持ちよさ!」を大切に束ねていただきました。

どんな配色に心地よさを感じるかというのは、
知識以上に経験から、過去に素敵!と思ったものが素敵に思えるもののような気がしています。
あり得ないと思った配色も、
何かの説得力をもって接触した時や
もしかしたら見慣れた時などに
ふと「あれ、いいかも!?」って思えたり。

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それはきっとみんなそれぞれ
今までに目にしたもの、体験したもの、好みによって違うかなと思うので、
最終的には投げやりなようなご案内でしたがこれが実は一番良いご案内なのでした。
難しいことを考えずに、色で遊んでほしい!
皆様が好きな配色を見ることがとても楽しみでした。

結果、作戦成功!とばかりに、
皆様が思い思いに束ねるブーケは、
最初の時点で自分が見たことのない色合わせに溢れていて
見ている自分がテンションが上がりました。

完成したブーケも、それぞれの好みが反映されて、
調和を優先したものもあれば、コントラストを優先したものもあり、
細かく見ていくといろいろな発見があって、とても刺激的でした。

今回難しかったのは、
色遊びの最中にも忘れないようにボヘ味たる枯れた要素を散りばめていくというところだったかと思います。
レッスン中は
「ここはボヘ味が足りないねー!!」とか、良く言っていたような。


あ、そういえば、
それよりもなによりも、
茎も太くて大きい!重い!
という点がみなさんを苦しませていたのですが、
みなさん最後までがんばって
それぞれの「ブーケ マルチカラー・ボヘミアン」​​​​​​​が完成したのでした。

またぜひ、季節を変えて、
ボヘ味のあるブーケをご提案できたらいいなーと思います。
​​​​​​​やっぱりいいなー、ボヘミアン!